『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』ラストについて簡易考察。
管理人が現在原作を手元に持っていない上、読んだのが大分前なので記憶違いをしている可能性があります。それでも良い方のみ目を通してください。
最初に必ず「文章の読み方・書き方」を一読して下さい。
最終巻の内容を自分の記憶している限りでまとめると以下。
桐乃が京介に好きだと告白
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桐乃と京介が付き合う
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桐乃と京介が模擬的な結婚を行い、キスをする
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桐乃と京介が突然別れる
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桐乃にキスし、桐乃が人生相談を持ちかけるという流れで終了
論点はたった一つ。「桐乃と京介はなぜ別れたのか」です。
これが分れば必然的に作者がどういう意図だったのか把握でき、ラストについても自ずと分るので。
なぜ桐乃と京介は突然別れたのか。
それは恐らくですが、”兄妹エンド(ただの兄妹という意味ではなく、お互いに想い合った兄妹)”だからでしょう。
このライトノベルのテーマはストーリーからも分る通り、「兄妹間の恋愛」です(ストーリーについて詳しくは後述)。
桐乃と黒猫が対比の関係にあります(京介と付き合った二人)。
黒猫が別れたらそれで終わりであるただの一般的な恋人であるのに対し、桐乃は終わりではありません。
つまり兄妹としてずっと側にい続ける、ある種恋人以上の存在だと作者は描きたいのだと思います。
「ただの兄妹として描いてるのでは」と思われるでしょうが、高坂兄妹と赤城兄妹との対比に関する記述があります。
妹が彼氏を作ったことに対し、京介が「あいつらは普通の兄妹だから」というような独白をしています。
これはつまり赤城兄妹と対比の関係にある桐乃と京介はこれからも兄妹間で恋愛をしていくということ。
まとめると、『俺妹』のラストはまさしくこれ以上無い、「兄妹(間の恋愛を描いた)エンド(桐乃エンド)」というのが真相。
ストーリー上の背景
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最終巻では幼馴染に京介が散々言われるシーンがあります。
「兄妹での恋愛なんて気持ち悪い」と。それでは不幸になると。
そうした上で、この幼馴染は「自分が必ず振られるタイミングでの告白」を行います。
つまり、京介のこの先を憂うが故に、京介に踏ん切りをつかせるための告白です。
そして幼馴染の意図を理解した主人公は心の中で「最高の幼馴染め」と感謝するわけです。
ここから、物語のラストは必然的に「恋人という形態に囚われない、愛し合う兄妹としての形」を描かれなければなりません。
桐乃と京介が別れるのは模擬的な結婚を行い、キスをした後。
その後別れたのに京介は桐乃にキスをし、帰ったら人生相談だと言われます。
この人生相談というのは、今まで作中での使われ方でもそうですが新しい関係を始めるための儀式的な要素を持っています。
原作が手元に無いので分りませんが恐らくそういった作者なりの定義が書いてあると思います。
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